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携帯電話と脳腫瘍
・携帯ユーザーの脳腫瘍による死亡率は、アンテナが頭から遠くにあるタイプの無線電話ユ−ザーのそれより高い。
・聴神経腫という聴神経にできる良性腫瘍が携帯電磁波の届く範囲に発生する確率は、六年以上携帯を便用した人で、通常より五〇パーセント高くなる。さらに、携帯の使用量とこの腫瘍の発生率の関係は被曝量-影響の相関曲線に沿っている。
・脳の外側にできる神経上皮腫の携帯ユーザーにおける発生率は、非携帯ユーザーに比較し二倍以上となっている。これは統計的に有意な増加とみなされる。
・携帯端末を頭部右側に当てて便用することと、脳腫瘍が右側に発生することに因果関係が見られる。
・実験により、携帯のアンテナから発する電磁波が遺伝子に機能的損傷を与える可能性が証明されている。電磁波量と損傷度の関係は被曝量・影響反応曲線に沿っている。
[調査結果]
調査の結果、頭の横にアンテナのある携帯ユーザーの方が、遠くにアンテナのある自動車電話のユーザーに比較し、脳腫瘍での死亡率が高いことがわかった。
脳腫瘍で亡くなった人は、二つのグループを合わせ、六人だった。また、同調査により、九四年には、自動車電話の利用者の方が携帯電話より圧倒的に多かったと判明した。実際、六人のうち四人は自動車電話のグループに、二人が携帯グループに属していた。これらの数字を各グループの総ユーザー数と比較計算すると、自動車電話ユーザーの脳腫瘍による死亡率は一〇万人中二・四二人。だが、携帯ユーザーの脳腫瘍死亡率は、三年以上使用した人では一〇万人中八・四二人で、自動車電話に比べ四倍近くになっていた。
〈スウェーデンからの協力〉
最終的には、二〇〇〇年になって、スウェーデンの疫学調査が新しい確証を提供した。その調査結果は、携帯ユーザーの電話を当てている側の頭部に腫瘍ができる確率が、反対側にできる確率より高いというものだった。
スウェーデンのオレブロ医療センター腫瘍科のレナート・ハーデル博士は世界保健機関(WH0)の要請で、携帯と癌の関係を調べる数カ国疫学調査の一部を指導していた。これは化学物質やX線などさまざまな脳腫瘍リスク要因についての症例対照調査で、携帯電磁波もそのリスク要因に含められていた。調査では、脳腫瘍患者と対照群の非脳腫瘍患者に、携帯の使用状況が質問された。収集した回答をもとに、調査者は時間単位で各患者の携帯便用時間を算出した。
この調査は、腫瘍の正確な位置がわかっている患者のみが調査対象となった。計217人の脳腫瘍患者のうち、腫瘍の位置がわかっていたのは198人。138人が悪性腫瘍、62人は良性だった。99人の腫瘍が脳の右側に、78人が左側に、21人が中央部にあった。
これら198人全員のデータが、対照群のデータと比較分析された。
携帯を当てている側の脳に腫瘍ができるリスクは、反対側にできるリスクよりはるかに高いことが判明した。正確には、複雑な統計処理により、アンテナ付近の脳に腫瘍ができる確率は、脳の他の部分にできる確率の2.4倍という結果が出た。しかも、腫瘍発生の他の要因を制御した別の分析により、携帯を当てている側に腫瘍ができる確率は、実際にはさらに上昇した。統計的に有意な結果となった。
これらの結果は、WTRとの契約で行われたAHF(米国健康基金)の調査結果と一致していた。AHFの調査では、携帯アンテナが近くにあるということが、その部分の脳に腫瘍の発生率を高めるという結果が出ていた。ここで重要なのは、二つの疫学調査がまったく違う方法で行われたにもかかわらず、携帯ユーザーの脳腫瘍リスクに関して、非常に似かよった結論が出たという事実である。
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