成人病の真実 近藤誠著/文藝春秋
ポリープはがんにならない
一般人を惑わす「ポリープがん化説」を一刀両断管理人コメント:解説は必要ないでしょう。
胆嚢ガンで死ぬ人の数はポリープが見つかる人の数に比べたら僅かだ。つまりポリープがガンになるのではないと言うこと。
大腸の場合はもっとハッキリしている。
中年以上の人にはポリープが必ず見つかるのであるから、もしポリープが高頻度でガン化するのであれば、検診を受けない人の殆どは、およそ60歳になるまでに大腸ガンの症状を示し始める筈だ。
そんな事実はないのであるから、ポリープは殆どガンにならないと云って間違いない。
ポリープ信者は、医師の誤った入れ知恵によるつまらない信仰を直ちに捨てましょう!!
信仰を捨ててしまえば、念のためと検査する必要もなくなります。部位 キーフレーズ 胆嚢
胆嚢ポリープ@女性の4%、男性の6%に胆嚢ポリープがみつかります
A胆嚢ポリープを放っておいても、悪性化したものは一つもなかった胃
潰瘍がん化説(参考)
胃炎がん化説(参考)
胃ポリープがん化説B外科医は病理医に「がん」と診断してくれと迫った
C早期胃がんは増大するかどうか2〜3か月様子をみるという方法が成立する
D成人のほとんどに胃炎部分をみつけることができる
E胃ポリープの代表格は、「過形成性ポリープ」という良性ポリープ大腸
大腸ポリープ
大腸ポリープ「線腫」
F過形成性ポリープは放置しておいてよい
G小ポリープは医者のあいだでは、宝の山といわれている
H中年以上の人では、ポリープをかならず一つは発見できる
I(2〜10年で)縮小25%、消失23%、がん化したものはなかった
ポリープというのは、胃などの粘膜が部分的に盛り上がったもので、形は様々です。大きさも数ミリ程度から、数センチにいたるものまでまちまちです。ここでは、胃、大腸、胆嚢のポリープについて検討します(無数のポリープができる遺伝性の病気は除く)。
胃と大腸のポリープは、内視鏡を用いて切除すると、ほとんどの場合、病理検査で「良性」との診断結果が得られます。が、担当医に「放っておいたら、がんになっていたかもしれません」などと脅され、・・・中略・・・がんの不安には勝てず、毎年のように内視鏡検査に通うことになります。
胆嚢ポリープ
胆嚢がんは、ポリープが悪性化したものではないか、との考えは以前からありました。
が、胆嚢ポリープ自体、発見されることが少なかった。・・・中略・・・超音波検査が可能になると、・・・中略・・・元気で症状がない人たちを調べるようになり、胆嚢ポリープの発見数が急増したのです。
日本での調査では、超音波検査により女性の4%、男性の6%に胆嚢ポリープがみつかります(「Am I Gastroenterol」87巻630頁.1992年)。そして装置の改良により、最近その率はさらに高くなっており、被検者の22%にみつかる人間ドックもあります
(管理者注:悪性癌の診断技術が無いのとある意味で似てます。超音波診断でポリープがあると診断するかどうかの時点で医師の恣意性が介在しえます。ポリープがありますよ、手術して取った方が良いですよと云われた人は、必ず別の医者に診て貰いましょう。勿論無視しても多分何も起こらないから、手術を受けないと決めたらその必要はありませんが・・・)
胆嚢ポリープがん化説は誤り
ポリープがん化説があるところに、胆嚢ポリープが発見されたらどうなるか。患者も医者も「取ったほうがいいのでは」と思うことでしょう。しかしさすがに、元気な人の4%、6%も手術はできない。それで基準サイズを決め、それを超える大きさのポリープを手術しよう、となります。医学雑誌を調べてみると、外科医たちのほとんどが、ポリープの直径1センチをもって、胆嚢摘出の基準サイズとしてきました。
が、その基準サイズは建前です。実際には、ごく小さなポリープも手術されています。たとえば85年の日本胆道疾患研究会に参加した22病院の集計をみると、胆嚢摘出をした全ポリープのうち82%もが1センチ以下でした(1〜5ミリのものが3分の2を占める。「日本消化器病学会雑誌」83巻2086頁・1986年)。
小さなポリープでも盛んに胆嚢摘出が行われていたさなか、手術しないで様子をみた結果を、日本の研究グループが報告しました(「Gut」39巻860頁・1996年)。
対象は1988年の一年間に、超音波検査でポリープを発見された109人です(全員無症状。女性が58人)。その後、超音波検査を定期的に施行していくうちに、2人が他の疾患で死亡しました。また、別の4人が胆嚢摘出をうけ、そのうち3人のポリープは病理検査で良性でした(サイズはそれぞれ4ミリ、7ミリ、1センチ)。残りの一人は1992年に手術され、24ミリ大の胆嚢がんがみつかった。が、このがんは、88年以来観察されていたポリープとは別の部位に生じたそうです(つまりポリープが悪性化したのではなく、がんは、正常にみえる胆嚢粘膜から発生したことになる)。
この研究では、それら6人を除く103人の胆嚢を、5年間にわたって観察しています。すると、ポリープのサイズが大きくなった者が12人。サイズ不変が87人で、ポリープが縮小した者2人、消失した者2人でした。最初のポリープサイズが1センチ以上の者が6人いましたが、増大したのは1人だけで、残り5人のポリープサイズは不変です。つまり胆嚢ポリープを放っておいても、悪性化したものは一つもなかった。これでは胆嚢ポリープがん化説は、疑問というより間違いでしょう。
胃の場合
胃にはかつてポリープがん化説のほかに、潰瘍がん化説がありました。胃潰瘍はご承知のように、胃の粘膜が欠損して穴が掘れた状態で、がんとは別の良性疾患です。それを放っておくと悪性化するというのです。
わたしが医者になりたての頃、こんな話を聞きました。ある村の診療所に赴任した医者が胃の検診を始めたら、来る人、来る人、たいてい手術されていて胃が半分しかなかった。どうしてかと問うと、以前いた医者が検診をし、「あなたは胃潰瘍だ。放っておくとがんになる」「あなたもだ」といって、片端から胃を切除した。やがて医者は去り、あとに無胃村が残った。
・・・中略・・・潰瘍がん化説は廃れ、胃潰瘍で手術することもほとんどなくなりました。
・・・中略・・・
ともかくも病理医が「がん」と診断しだすと、専門家たちは、早期胃がんがいずれ進行がんになると喧伝し、がん検診体制を築きました。しかし、切らずに様子をみることができたケースが集まると、大きくならないもの、進行がんに移行しないものがたくさんあることに気づいたのです。それで四〇年たった今日、白壁氏の流れをくむ学者が著書で、「早期胃がんが6〜7年も変化しないことは専門家の常識」と書かねばならなくなりました(丸山雅一著『がんと向き合う精神』四谷ラウンド)。
早期胃がんとされているもののなかに、進行がんに移行するものが含まれていることは確かです。ただ、なかなか大きくならないものが多数派です。なかには、自然消失するものもあります。それゆえ、早期胃がんなのに胃切除といわれたら、増大するかどうか2〜3か月様子をみるという方法が成立する。
胃炎がん化説
・・・別の座談会では、
「概念としては胃炎癌という考え方は当時あった。外科の先生は当時、慢性胃炎というものをかなり手術していたのではないですか」
「していましたよ。ある大学では、慢性胃炎と診断すると、みんな手術してしまった。そういう時代があった(笑)」(「胃と腸」33巻48貢・1998年)とある。
胃酸にさらされている胃粘膜は容易に炎症状態になります。胃袋をくまなく調べれば、成人のほとんどに胃炎部分をみつけることができる。ということはその大学病院では、ほとんどの人が手術の対象にされていた可能性があります(それにしても最後の「笑」はなんなのか。間違った学説のために胃袋を失った人たちのことを思えば、笑いがでてくるはずがない)。
胃ポリープがん化説
胃ポリープの代表格は、「過形成性ポリープ」という良性ポリープです。
「以前には、過形成性胃ポリープは1型の早期胃癌の芽になるという考えがあったので、胃を全部取ってしまったわけです。病理としては、たいへんいい材料でした」(「胃と腸」17巻414頁・1982年)という過去があります。しかし、「はじめの生検で何個か採って、全然異型性のない群ですと、今まで経過を追って生検で癌がでたのは、私もほとんど経験ないですね(高木・癌研病院・外科)」(「胃と腸」同)。という展開になった。
こうして胃におけるポリープがん化説は、今日その勢いを失っています。・・・以下略
大腸ポリープ・・・切除すると手技料は4倍に
大腸では胃とは比べものにならぬほどの頻度でポリープが発見される。・・・中略・・・かつて悪性化する可能性がとりざたされていました。しかし46の病変を観察して(平均4年)、わずかに大きくなったのが1病変(「胃と腸」30巻1587頁・1995年)などの事実から、悪性化はあっても極めてまれと考えられるようになりました。現在では、過形成性ポリープであることは内視鏡でみるだけで診断できる。そう診断できたら、切除する必要はない。放置しておいてよい、とされています(同1475頁)。
しかし臨床現場では大多数が切除されているでしょう。なぜならば内視鏡検査に習熟していない医者だと、過形成性ポリープとの診断をつけることができず、切除してしまうからです。そうなると、病理検査結果が過形成性ポリープでも、「よかったですね、がんになる前で」などといわれてしまい、・・・中略・・・
放置しないで切除する第二の理由は、料金体系にあります。内視鏡で観察するだけだと、大腸の一番奥までみても手技料は1万5500円。これに対しポリープ全体を切除すると、手技料が6万3000円。したがって、内視鏡でのぞいただけで過形成性ポリープと診断できる医者よりも、診断をつけられないで切除する医者のほうが実入りがよいことになります。
とすれば、ポリープを発見し次第切除したくなろうというものです(小ポリープは医者のあいだでは、宝の山といわれている)。
そのうえ、内視鏡の性能がよくなって、中年以上の人では、よく探せばポリープをかならず一つは発見できるようになってしまった。それやこれやで、医者に時間的余裕があれば、被検者全員にポリープをみつけて切除することも可能です。
大腸ポリープの別のタイプ「線腫」
過形成性ポリープが腫瘍様病変とされるのと異なり、腺腫は良性腫瘍に分類されます。そして腺腫の一部では、内部に粘膜内がんが発見されることがあります。こうしたことから、以前はすべての進行大腸がんは腺腫が悪性化したものである、との考えが支配的でした。それゆえ、腺腫が小さくても発見したら切除する医者が圧倒的多数です。
・・・中略・・・腺腫を放置・観察してみても、なかなか大きくならないことです。1センチ以下の腺腫をもつ99人(腺腫の数にして105個)を2〜10年(平均4年)にわたって観察しました(東京都がん検診センター)。すると、2ミリ以上増大したのはわずかに15個(形態変化をともなう著しい増大ケースはない)。縮小したのが26個、消失したのも24個、がん化したものはなかった(「胃と腸」28巻553頁・1993年)。この論文は結論として、小さな腺腫の経過観察をすすめています。(管理者注:つまり切るのを急ぐと損するよと云うことです)
・・・中略・・・日本での研究によって、一見正常にみえる粘膜に平坦に近い早期がんがひそんでいて、そこから進行がんが立ち上がってくることがわかってきました。西欧でも平坦な早期がんが発見されるようになり(たとえば「Endscopy」27巻286頁.1995年)、腺腫がん化説はいまや専守防衛状況です。
このように(腺腫を含め)ポリープを発見したり切除することに意味はみいだしがたいのですが、ポリープがん化説に染めあげられた人は、今後も検査を受け続けるのでしょう。
(管理者注:つまり、今あなたが何も異常を抱えてないのなら、検査しても得るものは何もないということです。人間ドックであれ自治体の無料又は格安検診・・・どぶに金を捨てるどころか身体を痛めるために受けるようなものです・・・)