
| OTAS Upset Pipe Bender は もっと高い品質の高周波曲げ管を、 もっと合理的な高周波曲げ方法を、そして もっと配管工事の合理化を実現します |
| アプセット曲げ開発記 | |||
| アプセット曲げにたどり着くまで | |||
| パイプの曲げ加工に携わる者にとって、「曲げ加工による肉厚減少をいかにして抑制するか」 は最も大きな夢です。 曲げの技術者なら、寝ても覚めても「肉厚減少の抑止」を考えているといってもよいでしょう。 肉厚減少が改善されれば、パイプの調達は著しく楽になり、材料費と材料納期の短縮ができます。 ほとんど肉厚が減少しない曲げ方法があれば、Sch.40の曲げ管を製作する時にはSch.40のパイプを曲げればよいので 従来のように、パイプ(素管)のマイナス許容値を考慮し、曲げによる肉厚減少率を考慮し、特殊肉厚パイプの納期と 価格を考慮して、パイプを発注する必要がなくなります。 10年も20年もの間、何かヒントになるものはないか探し回り、頭の中で何度も何度も思考実験を繰り返し、実験や 計算シミュレーションを行い「これも駄目あれも駄目」の連続で、 いったいこの調子でゴールにたどり着くことができる のだろうか、答えのない問題に取り組んで無駄な時間を過ごしているのではないか、と 誰しも悩むものです。 「肉厚減少の抑止」を考え始めたごく初期の頃、厚い英和辞典を手にとってこれを折り曲げながら、肉厚が減らない パターンを考えていました。 英和辞典を折り曲げると、紙なので伸びも縮みもしませんから、引張り側はきれいに曲げ られるものの圧縮側はたるみが生じます。 この、たるみを圧縮変形で防止させることができれば、引張り側は肉厚減少せずに曲げられることになります。 しかし、軸方向の大きな圧縮変形を実現させるには様々な技術的問題があって実用に供せるものはなかなかできま せんでした。 軸圧縮力をできるだけ小さくしてやろうと、von Mises の降伏条件を応用した実験をしたこともあります。 (当時の上司がよく実験を許可してくれたものと思います)
|
|||
| アプセット曲げの思考実験 | |||
| さて、いろいろの実験を積み重ねてきましたが、それまでは「曲げ加工技術」と「肉厚減少の抑制技術」 は別個の技術 として取り扱ってきました。 「曲げ加工技術」は万古不変の技術であって、これに「肉厚減少の抑制技術」を付加するという発想でした。 この問題には、40年もの間多くの曲げ技術者が取り組んでいるので、特許が網の目のように張りめぐらされていますし、 およそ実用に供せられるアイデアは出尽くしたのではないでしょうか。 ところが、アプセット曲げの発想に至ったときに、「新しい曲げ加工技術」と「新しい肉厚減少の抑制技術」が同時に 誕生することとなりました。 四方八方を技術上の障壁と特許で囲まれた、行き止まりのトンネルのような曲げ技術の中にポツンと見えた小さな穴が あり、この穴に恐る恐る勇気を振り絞って入ってみると以外にも全く新しい広大な空間が広がっていました。 これがアプセット曲げです。 発想の始めの段階では、「曲げ角度45°付近までは、力のベクトル方向が曲げ力として有効に作用するが、これを 越えるとベクトル方向の乖離が顕著になり実用にならないのではないか?」 「たぶん90°曲げまではできるだろう しかし90°を越えると逆方向に曲がってしまうのではないか?」 「曲げ半径と曲げ角度の制御が出来るのか?」 「座屈してシワだらけの曲げ管になるのではないか?」など不安もありました。 これらの不安要素を一つ一つ思考実験と模型実験で検討しました。 「やはり大丈夫だ。」という結論にたどり着いた 翌日には「いや駄目だ。」という結論になり、これを何度も繰り返して考えがまとまり、特許を出願しました。 幸いにも早期に審査が通り日米ほかの特許権を確立しました。 |
|||
| アプセット曲げの位置づけ | |||
| パイプを曲げる方法はいくつもの種類がありそれぞれの用途に応じて実用化されています。 特に熱間曲げの大量生産の代表は、エルボの製造方法でマンドレル曲げと呼ばれる方法です。 これはパイプを全体に加熱して拡管しながら、同時に腹側を軸方向に圧縮するという方法で、力強さと巧みさを 兼ね備え、規格品の大量生産に適した優れた曲げ方法で、いまだにこれを越える技術は出現していません。 また、シームレス鋼管の造管方法であるマンネスマン製法は迫力と繊細さを備えた造管技術として有名です。 この2つの製法は長い歴史をもち未だに主力技術の座を譲りません。 マンドレル曲げを越える曲げ方法を考えようとしても、あまりにも良く出来ていて呆然と立ちすくむばかりで、 無駄なことを考えずにマンドレル曲げの生産性向上に知恵を絞った方がよいという気になるのが自然ですし 工場管理者なら生産性向上こそが唯一最大のテーマです。 もちろん当初は適当なマンドレル用の耐熱・耐クリープ材料がなく、潤滑剤もなく、パイプも曲がるけれどもマンドレルも 曲がるという状態でした。 加熱方法も不安定で提灯(ちょうちん)といってシワシワのエルボになったり、 パイプも熱間曲げされるであろうことを考慮して製造しているわけではありませんから、曲げ加工中にザックリと割れる ということもありました。 このマンドレル曲げ法の優れた可能性に着目し、最も困難な道を選択してこれを実用化しようと取り組んだ先人の 勇気と努力に素直に恐れと尊敬を感じます。
このマンドレル曲げの塑性流動は、腹側を軸方向に圧縮し、同時に腹側の外径を拡管することにより曲げ加工する ものです。 そのため肉厚が均一であるという特長があります。 これに対して高周波曲げは、外径を拡管することなく、軸方向に背側を引っ張り、腹側を圧縮することにより 曲げるものです。 このときにパイプの円周を狭い幅で加熱することにより座屈を防止するという点が特長です。 そして、アプセット曲げは、外径を拡管することなく、ひたすら軸方向に腹側を圧縮することにより曲げるというものです。 パイプの円周を狭い幅で加熱することにより座屈を防ぐという点は前者と同じです。 これまでの高周波曲げ機に比べて実に単純化された構造で、腹側の圧縮量を調整することにより曲げ半径が制御 されます。 |
|||
| アプセット曲げの計算シミュレーション | |||
| 神奈川県産業技術総合研究所では、幸いにも快く計算を引き受けてくれました。 しかしこれまでに計算例はもとより実験例さえもないので大変な力攻めの計算となり、計算結果がなかなか収束しないなど、徹夜で計算機を動かすということになりました。 しかしその結果、「曲がる」ということが計算機の中で確認され、さらにプロトタイプの曲げ実験装置の基本設計の支援をして頂きました。 |
|||
| アプセット曲げの実験 | |||
| 工学院大学の指導を受けてアプセット曲げの実験を行いました。 当初は熱源がなかったので、熱間加工を想定した予備実験として鉛管の室温曲げから始めました。 次いで高周波加熱装置を導入して、外径100A(4インチ、114.3mm)鋼管のアプセット曲げを行いました。 アプセット曲げは予想以上に操作が簡単で扱いやすく、俗に言う「筋の良い曲げ技術」であることがわかりました。 従来の高周波曲げを見たことのない人にとっては、アプセット曲げで簡単にパイプが曲がったことに対して特別の感動 もなく、曲げ機だから曲がって当たり前と捉えていたようです。 一回目には、曲げの作業要領書もなく、作業訓練もなく、せいぜい5分間程度の作業分担指示を出しただけで、 何の困難も無しに、きれいな曲げ管が出来てしまったので、曲がって当たり前と捉えたのでしょう。 開発者にしても、イヤと言うほど思考実験を繰り返して頭の中でアプセット曲げを見てきたので、現実に曲がっているのを 見た時には淡々とした感動でした。 その結果「90°を越えて180°まで曲げられる」 「曲げ半径と曲げ角度を制御できる」 「シワのない美しい曲げ管が 出来る」 「従来の高周波曲げ管に普通であった背側のヒカレと称する外径収縮がない」 「肉厚減少がほとんどない」 「楕円化も極めて小さい」 「曲げ機が超小型となった」 など従来の曲げ加工を遙かに超える優れた曲げ加工技術で あることが現実に確認されました。 「曲がるはずだ」というのと「曲がった」というのでは天と地ほどに説得力の開きがあることを実感した瞬間です。 工学院大学 接合工学研究室では、引き続いて活発にアプセット曲げの研究を推進しています。 |
|||
| アプセット曲げの公開実験 | |||
| 関係者を集めてアプセット曲げの公開実験を行いました。 曲げに詳しい人ほど、新しい曲げ方法の驚異的な性能に驚いていました。 「どうしてこんなに簡単な方法で曲がるのか」目の前で実験を見ていても、まだ信じられないという様子です。 経験を積み上げた専門家ほどショックを受けています。 海外からも見学に来ますが、言葉の問題があって曲げ時に懇切丁寧な説明ができず、1回目の実験では何が起こって どうして曲がっているのか目の前で見ていても分からず2回目の曲げ実験でようやく分かるようです。 確性試験のため製鉄系の大手検査会社に機械試験を委託したところ、「高周波曲げは昔から知っているが、 このように肉厚減少がなく、真円で、機械的性質にも優れた高周波曲げ管は見たことがない。」との評価です。 |
|||
xxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxx
xxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxx アプセット パイプ ベンダーを採用するメリット [アプセット パイプ ベンダー] と [旋回アーム式ベンダー] の比較
|
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||