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| サンボの語源 |
| サンボという言葉は、「武器」を「持たない」「自己防衛」という三つのロシア語の頭文字を組み合わせた合成語であると言われていますが、最近では、「自己防衛」という理解が正しいとされています。 |
| 旧ソ連の民族格闘技 |
| 帝政時代から、ロシアには古くから各民族に伝承されてきた民族格闘技が23種類あったと言われています。その中で、サンボを形成する上で重要な役割を果たした民族格闘技には次のようなものがあります。グルジア共和国のチタオバ技、アゼルバイジャン共和国のグレッシュ技、アルメニア共和国のコホ技、ウズベキスタン共和国のクラシュ技、カザフスタン共和国のカザクシャクレス技、タジキスタン共和国のカウ技、トルクメニスタン共和国のグレッシュ技、カルミュック共和国のノールダン技、ツベンスカヤ共和国のクラッシュ技、バアシキール共和国のクレス技、タタールスタン共和国のクレス技、そして、モンゴル相撲などであります。 |
| 民族格闘技の特徴 |
| 今日でも、これらの民族格闘技は各民族の祭礼や行事において実施されていますし、年1回の国内選手権大会を行っている競技もあります。グルジア共和国のチタオバ技のように毎年国際大会を実施し、国際的になりつつある競技もあります。これらの旧ソ連の民族格闘技は、アゼルバイジャン共和国のグレッシュ技のように、裸で競技を行うものもあれば、他の格闘技のように着衣をつけて競技をするものもあります。また、旧ソ連の民族格闘技は、寝技のある競技もありますが、ほとんどの競技に寝技が存在しないのであります。関節技や絞め技はほとんど見られないのも一つの特徴です。 |
| サンボ競技の成立 |
| これらの民族格闘技を基調として外からの格闘技である柔道や柔術、近代レスリングやボクシング等の技術を導入してできあがったのがサンボであります。柔道を創始した嘉納治五郎師範が日本の伝統的な格闘技である柔術諸派の優れた技術を取り入れて柔道をつくりあげたのと大変よく似た過程を歩んでいます。しかし、現在のサンボが、関節技や痛め技を巧みに駆使しているのを見ると、サンボは日本の柔道や柔術の影響をかなりうけて成立したと考えられるのであります。 |
| もちろん、サンボが柔道の亜流であると決め付けてしまうことは早計であると思います。サンボの投げ技の中には柔道には見られない豪快な投げ技もあれば、旧ソ連の民族格闘技の技術を色濃く残したものもあるのです。 |
| ソ連式柔道 |
| サンボの寝技の中では、柔道がとっくの昔に禁じ手として現在は使われていないものも沢山含まれています。例えば、肩の関節や膝の関節、更に、股関節やアキレス腱を決める技などがあります。投げ技では、かわず掛けや軸足を後ろから刈り倒すことも許されています。とはいってもサンボは大変柔道に類似しており我々日本人にも馴染みやすい競技であると思います。サンボ着も柔道着によく似ていますし、投げ技も関節技もよく似ています。サンボには絞め技がなく、その分関節技が柔道よりはるかに多く取り入れられています。試合場は畳でなくマットを使用し、四角でなく円形です。多少の違いはありますが、正に「ソ連式柔道=サンボ」と言えます。 |
| 以上 |